Lucideonは、英国原子力公社(UKAEA)から、持続可能な核融合エネルギーの実現を支援することを目的としたイノベーションプログラムへの参画を委託されました。
Lucideonは、UKAEAが推進する産業能力強化プログラム「Fusion Futures Industry Capability Programme」の一環として、3件の契約を受託しました。本プログラムは、核融合分野における産業基盤および供給能力の強化を目的としたUKAEAによる投資です。
核融合エネルギーは、太陽を動かしているのと同じプロセスを再現し、水素の同位体を融合させることで莫大なエネルギーを生み出します。エネルギー密度が高く、本質的に安全で、かつクリーンな発電方式であることから、世界のエネルギー産業を変革する可能性を秘めています。
(写真:現在廃止措置が進められているUKAEAのトカマク装置「JET(Joint European Torus)」)
核融合反応を成立させるためには極めて高温の環境が必要であり、さらに反応に伴い強い中性子束が発生します。そのため、炉内のコンポーネントは高温および粒子照射による深刻な損傷を受けます。
こうした課題に対応するためには、過酷な環境に耐えうる新たなソリューションを創出するための、材料科学および工学分野の進展が不可欠です。
Lucideonの研究契約では、先進セラミックス分野における新規材料およびプロセス技術の開発に注力し、核融合環境に耐えうるソリューションの創出を目指します。
Lucideon コマースディレクター Tim Abbott氏のコメント
「UKAEAからLucideonに付与された各プロジェクトは、英国が核融合エネルギー分野において世界をリードし続けるために必要な、将来に向けた材料およびプロセスの開発に焦点を当てています。先進セラミックスは、核融合環境における極めて過酷な要求条件に対応しうる有力なソリューションであり、私たちはUKAEAと連携し、将来の核融合プラントに必要となる新たな技術の実用化に取り組んでいます。これら3つのプロジェクトでは、当社の科学・技術チームの専門知見を結集するとともに、スタッフォードシャー本社に備える最先端の材料・プロセス関連施設を活用します。これにより、極限環境下における材料挙動に関する知見を提供し、この革新的なエネルギー源の実現に向けたソリューションの創出を進めていきます。」
また、Lucideonは、英国における先進材料開発の中核拠点であるAMRICC Centreの機能も活用します。同施設はLucideonが運営しており、TRL6までのスケールアップ試験に対応可能な、一貫したセラミック加工体制を備えています。これにより、初期コンセプトを商業化へとつなげることが可能となります。
UKAEA 非金属材料グループリーダー/LIBRTIテクニカルリードJames Wade-Zhu氏のコメント
「Lucideonをはじめとする産業界との連携は、英国が核融合エネルギー分野で世界をリードする上で重要な役割を果たします。材料およびプロセスのスケールアップは、核融合の実用化に向けた重要なステップであり、今回の契約は、その実現に向けた私たちの共同の取り組みを力強く後押しするものです。」
2025年12月