Lucideon の先駆的なフラッシュ焼結技術を活用したパイロットプロジェクトが、地球の希少資源への負荷を軽減するバッテリーの製造プロセスに革新をもたらす
このプロジェクトは、Batri Limitedが主導し、スウォンジー大学のエネルギー貯蔵グループ(統括:Serena Margadonna教授)を含むコンソーシアムによって実施されました。両者の協力の結果、大幅な規模拡大と持続可能性における重要な成果をあげました。
現在、リチウムイオン技術がバッテリー市場を支配していますが、その製造には莫大な量の水とエネルギー、そして不可欠な原材料としてリチウムを必要とします。
ナトリウムイオン電池は、各地で豊富に調達可能なナトリウムと炭素を主な原材料として使用することや、幅広い用途で柔軟に応用できること、より優れたリサイクル特性を持つことから、魅力的な代替技術として注目されています。
このプログラムにおいて、科学者、エンジニア、研究者たちは、UKRI の 3 億 1,800 万ポンド規模のファラデーバッテリーチャレンジ基金による支援を受けた 12 ヵ月間の実現可能性研究の一環として、ナトリウムイオン電池材料の製造をより迅速化し、持続可能性を高める革新的な手法を開発しました。
この基金は、英国が低エネルギー・低廃棄型の製造方法において世界をリードする存在となるための技術活用を支援しています。
プログラムでは、パートナー 3 者の協力のもと、カスタム設計の電極を用いて材料に電場を印加することで、極めて正確に高温かつ急速な加熱を実現する先進技術「フラッシュ焼結」を活用し、規模拡大と持続可能性の面で大きな成果をあげました。
この手法では、処理する材料に直接熱を集中させることで、必要なエネルギー量を削減できます。
Lucideon のフラッシュ焼結技術責任者であるガレス・ジョーンズ博士は次のように述べています。「これは、Lucideon のフラッシュ焼結技術と、ナトリウムイオン電池の電極材料開発のパイオニアである Batri の専門知識、またナトリウムイオン電池技術の最前線を行くスウォンジー大学エネルギー貯蔵グループの知見が結集した、非常に意義深いプロジェクトです」
「私たちは、Batriの革新的な電極技術に適したエネルギー効率の高い加工法を共同開発しました。この加工法は、幅広い産業にわたるエネルギー貯蔵の課題において、ナトリウムイオン技術を柔軟で持続可能なソリューションとして位置付ける重要なステップとなる可能性があります」
「今回の成果として、ナトリウムイオン電池の正極材料の加工は、より低い炉温度でより迅速に行うことができることが示されました」
「材料は、標準的な加工温度よりも数百度低い炉内温度で製造可能となり、サイクル時間と加工エネルギー消費量が 80% 削減されました」
「このプロセスを拡大していくと、1 回の工程で処理できる粉末の量を大幅に増加させることができました」
また今後の研究において、さらなるエネルギー節約効果を実現し合成される粉末の量を増加させるため、プロセスを微調整する必要があるとも述べています。
さらにジョーンズ博士は、次のように付け加えました。
「Batri とスウォンジー大学との連携を通じて、バッテリー電極材料の合成を向上させることは、当社のフラッシュ焼結技術にとって新しい刺激的な応用分野であることが示されました」
「これは、資源の消費量削減とエネルギー効率の向上における重要な進展を表すもので、英国の力強いビジネスの成長を促進する鍵となる可能性があります」
「私たちは、このアプローチを製造プロセスに発展させるだけでなく、迅速かつ低温度の粉末処理プロセスを生かせる他の応用分野の特定にも取り組んでまいります」
Batri の CTO であるスティーブン・ヒューズ博士は次のように述べています。
「今回のプロジェクト成功は、各パートナー 間の卓越した協力関係によるものです」
「ナトリウムイオン電池は、既に多様な分野においてリチウムイオン技術に代わる有望な代替技術として地位を確立しています」
「Batri の先進的な材料は、この技術のポテンシャルを最大限に引き出す鍵となり、資源の現地調達、環境負荷の少ない製造プロセス、重要な知的財産の主権的な管理を実現します」
「このプログラムを通じて Batri とそのパートナーたちが生み出したイノベーションは、英国を次世代エネルギー貯蔵ソリューションのグローバルリーダーに押し上げる力となるでしょう」
Batri について
Batri は、革新的なナトリウムイオン電池の材料とセルを通じて、クリーンエネルギーの可能性を再構築しています。
10 年にわたる研究と強固な知的財産権を基盤に、Batri はグリーンモビリティから次世代電力システムまで、多様な用途に対応するネットゼロソリューションを提供しています。
batri.com
スウォンジー大学エネルギー貯蔵グループについて
スウォンジー大学のエネルギー貯蔵グループは、電気化学的エネルギー貯蔵と先端材料工学の分野で世界をリードする研究チームです。
よりクリーンで安定的なエネルギーシステムへの移行を加速することを使命に、当グループは材料イノベーション、セル試作、リアルタイム測定の独自の統合を通じて、次世代バッテリー技術の開発を進めています。
エネルギー貯蔵グループは実社会の課題解決に重点を置き、学術界と産業界と連携し、高性能で持続可能な貯蔵ソリューションの開発に取り組んでいます。その専門知識は、ナトリウムイオン、リチウムイオンに加えてさらに新たなバッテリー化学にまで及んでおり、サイクル寿命、コスト、材料の持続可能性に関する主要な課題に取り組んでいます。
最先端のラボ施設(材料合成、コイン型・パウチ型・円筒型など各種セル組立、先進的な測定技術)を持ち、基礎的な発見から産業応用に近い段階までを網羅する総合的な技術力を備えています。
戦略的なパートナーシップと競争力のある資金調達における確固たる実績を基盤に、エネルギー貯蔵グループは英国のエネルギーイノベーションの未来を形作る上で重要な役割を果たしています。
swansea.ac.uk/science-and-engineering/research/materials-manufacturing/research/materials-transition/capture
2025 年 6 月